金沢観光    
Kanazawa sightseeing

2016年 3月18日 金沢観光 1日目
金曜日、休みをもらって金沢へゴー!
21世紀美術館で開催中の『生誕100年記念 井上有一』展が目的や。前々から21世紀美術館に行きたかった。

6時16分発の東京発で9時前に金沢に着く。
2時間半で神戸に帰るんと同じやん。近い。

午前中は晴れてたけど午後から雨の予報。最近の天気予報は、ほぼ時間通りに当たる。精度がすごい。降らんといてほしいが降るんやろうなぁ。まずは兼六園から行こう。
500円の1日フリー乗車券でバスが乗り放題になる。バスを活用する。
霞ヶ池の真ん中にある亀甲島。
ほんまや、亀やわ。

庭師さんたちの作業着が庭園に似合ってる。
仕事ぶりが見てて気持ちよかった。
梅の香りに誘われて足を進めていくと梅林があった。
金沢城と兼六園と21世紀美術館は隣接している。
兼六園を出て、今回の旅行のメインイベントの『井上有一』や!

ちなみに城にはまったく興味ないんで、金沢城には無料公園となっているにも関わらず、一歩も入らず。
レアンドロのプールは後回しにして、先に井上有一。
ゆっくり観たかったので、今日=平日を狙った。

しまったーーーーーーー!
事前にホームページをチェックして、『ミュージアム・リンクパス』をもらおうと思ってたのに、もらうのを忘れた。

・ベネッセアートサイト直島
・森美術館
・金沢21世紀美術館

 ☆ ☆ ☆

型破りで自由な書、井上有一。
まるで書きなぐったまま、落書きや下書きのような作品たち。作品に底に共通してあったのは圧倒的な力強さ!

「自由に書く」ことは簡単そうで、実は並大抵のパワーではできへん。自分に真っ直ぐであること。信念を貫き通すこと。それを生涯かけてやり通した。すごい。そういう人になりたい。
展示は回顧展形式になってた。

ぱっと見て「母」とわかるのに、じっくり筆さばきを追うと、何これ?と思うが、もう一度離れてみると、やっぱり「母」。

これは書か?
アートか?

いや、やっぱりこれは書や。
柿本人麻呂、万葉集より。

原文:
動神之 音耳聞 巻向之 桧原山乎 今日見鶴鴨
よみ:
鳴る神の、音のみ聞きし、巻向の、桧原(ひはら)の山を、今日見つるかも
意味:
うわさにだけ聞いていた巻向の、桧原(ひはら)の山を、きょう見たのです。
補足:
「鳴る神の」は「音に聞く」を導く枕詞(まくらことば)。「鳴る神」は雷さまのこと。
酒井人真(ひとざね)、古今和歌集より。

大空は 恋しき人の 形見かは 物思ふごとに ながめらるらむ
来た、来た、来たー!ここや。
なんて圧倒的なパワー!
実際の書を前にして、書き順や筆の払いをなぞってみる。
墨の飛び散り具合とか、おぉ〜、なんて力強い。
でも、やっぱりこれは"貧"や。

事前に地図を調べてたら、なんと近くに鈴木大拙館があることを知った。行きたい!鈴木大拙は仏教精神学者さん。行きの新幹線で『日本的霊性』を読み返す。

現代的な建築なのになんて心が落ち着くんやろう。
時折さざ波が立つような工夫がされている。無心で瞑想している人がいた。

うん、ここでは時間を忘れてぼーっとしたり内面を思索したくなる。

金沢は能が盛んだったと知る。ぼくは日本史に疎いし北陸なんて知らんことだらけ!あー恥ずかし。

能楽美術館では着装体験ができ、おばちゃんが着せてくれる。初めて能面をつけた。うぉっ!ぜんぜん視界がない。これで舞ってんの?!

金沢では宴会などで「では一席を」と謡ったり舞ったりすることがフツーによくあるそうで、それほど盛んらしい。

2階に衣装や掛け軸、小物や書が展示されてて、『増女』の能面がほんまに生きてるようで吸い寄せられた。

魅入られる、というのはああいうことや。
さ、ランチにしよう、と香林坊のほうへ歩いていくと、よくテレビで見かける『世界で2番めにおいしい焼き立てメロンパンアイス』屋さんを発見!この店、金沢やったんや〜。

地元の女子中高生が並んでるなか、禿げのおっさんが一人で並んだ。抵抗あるが、だって食べてみたいもん!

焼きたてのメロンパンにナイフを入れて、そこにアイスをはさむ。一個350円。お店の外で早速いただく。おぉ、これは美味い!
外は温かくて中が冷たい!口のなかがハッピーや。また食べたい。
ガイドブックに載ってた『グリルオーツカ』でハントン風ライスをいただいた。

ケチャップライスに、ふわふわのたまごとタルタルソースたっぷりの白身魚のフライがのって、さらにケチャップがかかってる。

これは、うーん、まぁまぁ。ゴーゴーカレーもそうやけどステンレスの皿にするなら、値段をもっとチープにすべきやで。

ボリュームはあったけど学食レベル。これで900円は高い。
自分が描いてた予定通り。地理は思ったより狭い範囲なので、移動時間が想定より短いんで、もうちょっとあちこち行けるな。

明日予定してた忍者寺を今日行っちゃおう。予約の電話を入れた。

さてそれまで、長町をぶらぶら。雨が降り出してきた。天気予報通りや。
前田土佐守家資料館。えーっと、まったく日本史を知らんし興味が薄いんで、入ってもようわからん。あ、この双六は欲しい!こういうのを外国人向けに、お土産として売ったらええのに。
続いて、武家屋敷跡野村家。
たまたまバスで到着したドイツ人観光客の軍団と一緒になってもた。バシバシ写真を撮って、足早に次へと去ってった。
今の東京は、江戸、武蔵と呼ばれていた。これぐらいの知識はあったが、1823年には牙邪志(ムサシ)やったんや。でもこれは当て字なんかな?
旧加賀藩士高田家跡、足軽資料館。
この辺はほんまに武家が集まってたところなんや。

さてバスに乗って、忍者寺=妙立寺のある西茶屋街方面を目指そう。

あ、なんか立派な神社があるわ。
尾山神社。
ここも庭園が素晴らしい。
バスに乗って移動した。
16:20まであと30分ほどある。中途半端やけど、西茶屋街をちょっとだけ歩いて、お寺を目指そう。
妙立寺に裏口から入る。

拝観はおおよそ40分間。拝観料は1,000円。
ぼくは最後の回で、30人ぐらいかな。二班に分かれて見学することになった。中は写真撮影が禁止。

敵が攻めて来ることを想定して、落とし穴、隠し扉、隠し階段が建物のなかに巧妙に隠されてあった。攻めるため、逃げるための両方や。

しかし、こんなん実際有効やったんかな?少人数で一度だけの攻めには効果があるが、フツー、攻められるときは大勢でこられるんとちゃううん?
地元の曳きたて珈琲を飲んで、一息つこう。
近江町市場の近くにある『東出珈琲』。

ブレンド、430円。
小腹が減った。ここで食べたら中途半端になるとわかってても我慢できずに、駅で立ち喰いそばの『加賀白山そば』で、かけそば(380円)を注文。

駅で、コインロッカーに預けてた荷物を出して、ホテルへ向かう。

今回はJTBのビジネスパックツアー。
往復の新幹線とホテルの1泊2日で、31,100円。
テレビを点けると、NHKは総合やなくて石川放送で、少子高齢化についてパネルトークをしてた。
石川県知事や女子高生、移住してきた人、主婦、NPO団体の人など紹介されていくなか、「レディー・カガさん」。

え?誰それ?

何もツッコマれず進んでった。こっちでは当たり前の人なん?女将さんだろうと察しはついたが、誰なん?

ビジネスホテルには珍しい露天風呂のある大浴場に入って、早めに寝た。今日は朝が早かったもんな。

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