松声会 発表会   
Syouseikai Happyoukai

2016年 12月4日 松声会 一期生の発表会(代々木能舞台)
なんてええ天気!12月の頭というのに、気温は16℃まで上がるという。外舞台でできる!

初めて立った本物の能舞台。

気持ちいい。
一所懸命やりたい。
真剣に向き合いたい。
恥ずかしくないものを舞って、謡いたい。

10代、20代のように過度の緊張はしていない。でもいつもと違う心身の状態にある。いい緊張感や。

たっくんの練習(YouTUBE動画)。

ふーちゃんの練習(YouTUBE動画)。
もっとふわっと流れるように!を心掛けてるけど、流れは一つ一つで止まるし、所作はギクシャク。あ〜。
そもそも1個づつの所作が出来てへんから、かっこ悪い。

丁寧に、丁寧に。そして流れに気を付けて。
所作のカッコ悪さはもう間にあわへん。これは常に練習あるのみや。
なんとか発表できるようになった。

でも、猩々なんてたったの2丁。みんな、ちゃんとレベルの高いのにチャレンジしとんのに。
お昼をはさんで、13時から開始や。

お客さまは、それぞれの身内や友人でおよそ30人ほど。なんと一般のお客さまもいらしていたそうや。

橋掛かりから登壇。
多武さんの仕舞い「高砂」、ぼくの仕舞い「猩々」から開始。


本日の番組表(pdf)。

さすが多武さん。いつものお稽古通り、いや稽古の成果をきっちり仕上げて舞ってまる!

そして、ぼくの番。

どっひゃーーーー、やってもたーーーーーーーー!!!!
飛ばしすぎたーーー、謡いをぜんぜん聞いてんやん!

もう、あんなに、昨日も特訓し、今日も午前中に何度も何度も練習し、ぼくのはめっちゃ短いくせに、やってもたーーー!
やってもたのはしゃーない。
これが、今、ぼくのすべて。
反省はあとからするとして、切り替えろ。

続いて多武さんの謡い「田村」や。
ここから連続して謡いが三番。それに集中する!


ふーちゃんの謡い「東北」では、ぼくはワキ。
やってもたーーーー!出始めの音程を迷って、やり直し。山田さんに助けてもらいながら、なんとか漕ぎ出す。
あ、毎回出入りするのね。そら、そうか。

あ、地謡は出番直前で入ってくるのね。最初からぼくらと一緒に並んでるんとちゃうんや。

そんな基本的なことも知らず、堂々と謡う。


お日さまが気持ちよく当たり、百舌鳥の声が聞こえる。
そんなことを感じながら、落ち着いてやろう、と集中する。
たっくんの謡い「羽衣」。

ワキツレは最初の4丁までで、苦手な謡い回しがいつも出来ない。今日はヨタヨタしながらも、なんとかクリア!
休憩をはさんで、第二部へ。

ふーちゃんの仕舞い「井筒」からスタート。
足拍子の音が柔らかく響く。

続いて、たっくんの仕舞い「芦刈」。
さまになっててカッコエエ!勇ましさが表現できててめっちゃええ!
山田さんと、浅見先生、今井先生、関根先生らによる謡い「井筒」。
そしていよいよラストを飾る、ぼくの謡いの「土蜘蛛」。

よし、謡い出しはセーフ。
胡蝶や。
もっと女性っぽく、従者や頼光と会話をしているように。
そして地謡を受けてから、土蜘蛛へ転じる。
気合いを入れろ!

ぼくはシテの土蜘蛛とは別にツレの胡蝶もやり、女と妖精(化け物)を演じわけた。この切り替えが楽しくてしょうがない。
ぬわーーーーー力みすぎて、なんと一瞬ぶっとんだーーー!

土蜘蛛の「身を苦しむる」の番なのに、その前のセリフでどこぞの世界かへ行ってもた。

後ろの浅見先生から(身を)と促されて、ふっと「あ、自分の番や」と気づいた。
先生はささやき声だったらしいが、まるで雷に打たれたようやった。ビシャーーーーン、ドーーーン!!!
クライマックスの地謡いは全員でやり、謡い通せた。

気持ちよかった!
これは舞台に立った者しか味わえん!

浅見先生、今井先生、関根先生、ありがとうございました!(写真には浅見先生が写ってない)

皆さまのおかげで、とても贅沢な舞台に立たせていただきました。仕舞いに謡いに存分にやらせていただき、素晴らしい体験でした。

これはまだまだ初心者の「し」。
ほんちょっぴり触っただけです。さーって次は?(笑)

きとやん日記

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