海外公演    
Overseas tour

2006年 11月4日 まつりイン台湾2006 / 3日目(続き)
 メインステージ  

いつもならここで、本番抜きで終わったあとの宴会写真になってしまうところですが、今回は北村親子が頑張って写真を撮ってくれました。

岩手の虎舞、東京の琉球ダンスチームに続いて、ぼくたちの出番です。いい感じに客席が温まっていて、立ち見が出るほど一杯です。

緊張する間もなく、いきなりスタートです。

(よっしゃ、よっしゃ、ええ感じや。智恵、かっこええぞ。ちゃんと一人で舞台を仕切れてるで。新人二人もええ感じや。むちゃくちゃ上達しとうな。やっぱ昨日の舞台の経験が活きとうわ。地方チームも揃って綺麗な音が出とう。みんな、ええ感じやんけ〜)

でも、子獅子が生まれても大きな歓声が上がりません。うーん、なんでやろ?ここでパワーもらってガツーンと行けるのになぁ。続いて肩車。2節、3節、そして「とぉりゃーー!」と舞台から飛び降りて、決めー!!!

ここで、「
うわぁー!」と歓声が上がりました
どうも台湾の人たちは礼儀正しいようで、派手に驚いたりしないようです。その代わり、舞台を真剣に観てくだり、穏やかで温かい雰囲気があります。さすがに、大きな獅子2頭が舞台から飛び降りてくると、びっくりしたようです。

そのまま道中で、狭い観客席に無理矢理つっこんで噛みまくりました。客席が沸き立ちます。
終わって、「獅子舞に噛まれるといいことがあるんですか?」とのインタビューに、「子宝に恵まれます!」と答えたら、前のおばあちゃんが喜んでました。

いや、そら無理やで・・・。

それでもぼくは、なるべくおじいちゃん・おばあちゃんを噛みました。
健康長寿に恵まれますように。
あなたたち、良かったね!台湾の人たち、大喜びよ。一番人気ね」

朱さんのことは、短いつきあいでも調子の良さは十分すぎるほどわかっています。さっき「あなた、台湾人の顔ね」と言っていたと思うと、次には「あなた、世界の顔してる」になります。

本当に適当でいい加減な性格です。

なので本当なら嬉しい言葉ですが、なんとなく半信半疑。でも今回は本心で言ってくれてるみたいです。朱さんが、興奮ぎみです。
メインステージを観ながらお弁当をいただいてました。
量はしっかりあり、美味しかったです。

そのとき、ぼくらに声を掛ける人が・・・
ちょんちょんと肩を叩かれて振り返ると、高校生らしき3人組みの女の子が立ってました。

「写真を撮りたいです」

よく見ると、昨日、世界旅行博で写真を撮った女の子たちです。

数多くいるメンバーのなかで、、またもやひろっきー指名でした。3人組みのうち一人の女の子が、ひろっきーをとても気に入ったようです。ジョージが「なんで、こいつだけ・・・」と悔しがっています。

せやで、ジョージ!同感や。
リーダーは僕やぞ!なんで、僕を指名とちゃうねん!!!

「ちょっとー。ちょっと、ちょっとー!」

こうしてひろっきーは、『モテモテのひろっきー』ということで、もてっきーとなりました。
しかし、もてっきーはもう一人いるんで、2代目もてっきーと呼ぶことにしました
夜が深まると、天空に伸びた台北101とステージの照明が、華やかさを演出します。

ストリート・ステージの横で待機しいていると、よく聞いたことがある曲が聞こえてきました。
♪チャン、チャン、チャチャン、チャ・・・

「この曲、南中ソーラン節とちゃうん?」
「ほんまや!」

メインステージ側で待機していたぼくとしんしんとふだ君は、ついつい曲に合わせて踊り始めました。
「わー、わー、一緒や!」と自然と体が動きます。気付くと待機そっちのけで、メインステージのほうへ走っていき、観客席の横から夢中になって踊りました。

仏教大学の皆さんの演目の一つだったようで、ぜひ一緒にやりたかったです。観客席では、突然獅子舞3人組みが現れて、横で踊り狂っているので目を丸くしていました。
興奮冷めぬまま戻ると、現地のおじさんに話し掛けられました。

「あなた達、出演の間、他の舞台を見れません。私、今日
全部撮影した。これをDVDで送ってあげます」

突然の話しでさっぱりわかりませんでした。「本当ですか?」と返事しながらも、本番が控えていたので、子獅子の仕込みに取り掛かりました。


 ストリート・ステージ  

子獅子の仕込みの都合上、いつもと逆サイドからスタートです。

「いつもと違うから・・・」という言い訳は通用せぇへんで。「どうやったら、かっこよく見えるか?」がポイントや。せやから逆であろうと、お客さんからどう見えるかを考えながら演技すんねん。

なーんて偉そうなこと言うぼくも、舞台に立つと、頭がぼーんとなり真っ白になります。
しょーもないお小言なんて関係なく、ホンマ、みんなどんどん上手くなってきています。

打ち込みで、ぐわわと客席に突っ込みました。なんと、そのときワキがおひねりを頂戴しました!
日本でも少なくなった習慣が、ここ台湾には古き良き風習として残っていました。

インタビューの一言目を「ニー パオラ メイ!」でいきました。「メシ食ったか?」の意味で、「こんにちわ」のくだけたバージョンだそうです。

そう習ったんですが、不発。
会場は???の顔だらけです。

(あれ?発音が悪かったかな?)

もう一度言ったら、ちょいウケしてるので間違ってはないみたいです。大ウケやと思ってたのに・・・。
さっきのおじさんが、また話し掛けてくれました。

「あなたたち、本当によかった。住所を教えて。DVDを送ります」

本当に、撮った映像を
DVDにして送ってくださるそうです!ありがとうございます!
 盆踊り・ステージ  

ストリート・ステージを終えると、朱さんが駆け寄ってきました。

「今日はごくろうさまでした。みなさん、疲れてるでしょ。ホテル戻りましょ」
「いえ、このあと盆踊りステージがあるんです」

朱さんは何度も「さ、帰りましょ」と促してきますが、いえいえ盆踊りから参加協力の依頼があったので・・・、とやりとりを繰り返します。
ぼくは(主催者からプログラムを聞いてないんやろな)と思いながら、気持ちはもう盆踊りで、炭鉱節の音頭が聞こえてきたら、自然と駆け足になりました。

「うわーい、盆踊りや〜」

と、喜んでいるのは身内だけ?の雰囲気です。いまいち盛り上がっていません。

「台湾の人たちもご一緒に!」

主催者の思惑は外れて、皆さん照れて少し離れて見ているだけです。

そこで、獅子メンバー総出で盛り上げました。
に登って、仏教大学のみなさん、虎舞のみなさんと一緒に踊りました。炭坑節ばっかり、何度も何度も踊ります。仏教大学の学生が踊り方をレクチャーして、ようやく大きな輪が出来てきました。

そのとき下を見ると、朱さんが必死の形相で「
タイムアウト!」を訴えてました。

(そうか、朱さん、早よ帰りたいんや)と気付きました。
せやけど、そのハンドサインは、バスケで言うたらインテンショナル・ファールやで。
 宴会  

ホテルに戻って、ぼくは獅子の荷造りです。その間に、みんなに買出しへ行ってもらいました。

台湾にはファミリーマートとセブンイレブンが、日本と同じくらいたくさんあります。店が近くに並んでいることも多いです。品揃えも、まったく日本と一緒です。カップラーメンは牛肉麺とかありました。
露天でソーセージなどのおつまみも買いました。
 おやすみ・ステージ  

今日一日よく頑張ったイリ・チャー。
大宴会のあと、そのまま潰れちゃいました。

ハッ!よく見ると、時計を指差したまま死んだように寝ています。まるで
ダイイング・メッセージのようです!

イリチューは何を伝えたかったのか?!延々と続く宴会に、「もう時間よ」と注意したかったのか。
その横のベッドでは、お姫様が寝てます。

オーストラリアのときは、
乙女寝を見せてくれた智恵ちゃんです。台湾ではお姫様寝でした。

まるでお花を包むかのように、ふわっと指先を丸めて顔に添えてます。うわはは、かわいい

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