海外公演 | |||
Overseas tour | |||
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2006年 | 5月28日 | マウントアイザ(2) / 10日目 |
このモーテルの朝食はイマイチでした。パックの牛乳と食パンが冷蔵庫の中に入っていて、机の上にコーンフレークが置いてあるだけです。 「まさか、これだけ?」 「食事が楽しくなーーーい!」 ということを前日に学んでいたので、だから昨日スーパーで買い込んでいたんです。 食パンに生ハムをはさみ、スープや果物をサイドメニューにして、みんなと食べたら美味しかったです!だんだん家族のような気がしてきました。 |
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快晴。晴れすぎ。日差しは強烈すぎ。 きっと真っ黒に焼けるやろうなぁ。 会場のセッティングで、提灯や大漁旗を吊っていきます。これだけで日本らしい雰囲気が出てきました。 書道とお茶のコーナーに、一期一会の書を掲げました。そうやん、うちらと現地の人たちはまさし一期一会やん。 |
折り紙のワークショップは、今日は、蛙競争をメインにするので、先に兜をぼくたちで折っておきました。英字新聞で折る兜は、なんとなく強そうに見えました。 兜をかぶってもらって、子供たちには蛙競争をしてもらいます。 書道コーナーはいつも大人気です。準備をしているときから、どんどん人が集まってきました。 書道は、いつも人手が足りなくなります。手の空いてるスタッフが交代でやります。ぼくも手伝いに入りました。字は汚いですが、現地の人にはわかりません。 と思ってましたが、気のせいかな、なんとなくぼくの列は不人気でした。字が汚いのがバレてる? 名前や好きな言葉を聞いて、ぼくたちが半紙の右側にお手本を書きます。それを真似て、左側に自分たちで書いてもらいます。 ほそちぃはもともと字が綺麗ですが、このWONDERBUSでどんどん腕を上げていきました。 |
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ここのランチボックスは旨かった!!! 交代するためささっと味見だけして、後で食べようと名前を書いて残していましたが、結局食べる時間がなくて、全部は食べられませんでした。しまった〜。 ぼくはパッタイを注文しました。タイ・インドネシア風の焼きそばです。 ほそちぃはグリーンカレーです。 どちらも、オーストラリアの田舎には惜しいぐらい、めっちゃ美味しかったです。 もし、マウントアイザに来ることがあれば、また食べたいです。 |
お茶のワークショップは、エリちゃんと黒いケイちゃんが担当です。ケイちゃんが、ほんま、真っ黒になっています。このあと、着物に着替えるんですが、手伝いにきている現地のアドリジニーとマジメに間違えました。 どれがケイちゃんで、どれがお手伝いのアボリジニーさんか??? なんで、こうもワークショップの写真を多く撮れたかというと、このとき獅子舞のワークショップは閑古鳥が鳴いていたからです。 「だって暑くて、小さい子供が少ないんやもん」と早々に店じまいして、ぼくはみんなのワークショップぶりを撮影することに徹しました。 |
今日はマウント・アイザの、一年に一回の『メガ・デイ・アウト』というお祭りです。 子供達のアイリッシュ・ダンスや、高校生たちのロック演奏が披露されました。カイリー・ミノーグではなく、アメリカ・ロックでした。 |
南中ソーラン節、お茶、折り紙を行っているワークショップの場所には、日陰がありませんでした。これが結構きつい。 でも、ぼくらの情熱のほうが勝っています!楽しくて、楽しくて、暑さなんてまったく気になりません。 現地の方は、滅多にないこの機会を楽しんでました。日本の文化に触れることなんて、きっと初めてでしょう。 |
キースは、この日、本当にスーパーマンでした。 お神楽をやって、獅子舞をやって、三宅太鼓をやって、どれも主役で登場です。 本当に、彼はすごい。スーパーマンです! |
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獅子舞の出番です。 「最後の出番や、行くぞー!」 今回はMDで曲を流して、誕生獅子をやります。誕生獅子はクルーのみんなにも好評です。 「どうやって生まれてんの?」が最大の関心ごとのようで、何度も尋ねられますが、それは、ひ・み・つ! 仮設の舞台が柔らかくて、歩くとふわんふわんします。子獅子をうっかり早産しないか心配でした。 無事、赤ちゃん獅子を生んで、同時に、キース(ワキ)が側転しながら登場しました。ダブル・ワキです。 かっちょいいーーー!! 現地PAスタッフと、ちょっとした段取りミスがありましたが、会場を練り歩いて盛り上げました。 こうやって写真をみると、本当に、獅子舞というのは変わった芸だと思います。 被り物で、複数の人間がはいって、チームワークで踊る。外国人からしたら、「なんじゃ、こりゃ?!」って感じやろうね。 |
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プロジェクトリーダーが涙の途中欠場で欠けて、みんな、やる気こそあるんですが、なんとなく空回りしてました。 三宅太鼓では「あれ?バチがない。どこ?どこ?どこ?」と、キースがバチを見失いました。 獅子舞では、PAスタッフとの連携がうまくいかず、曲が流れずに右往左往しました。 南中ソーラン節では、一人抜けていることに、舞台に立ってから気づき、慌てて配置変えをしました。「え?チサはそっちで、若様はあっち?え?え?どうすんの???でした。 「舞台に立つ前に考えておかんかいー!」と、ツッコム人がいません。 |
昨日コノミさんを見送るときに、”明日は絶対120%以上の力を出し切ろう”なんて決意したのに、もうグダグダでした。しかもWONDERBUSツアーの締め舞台なのに。 それが、あまりにも自分たちらしくて、みんなで大笑いしました! ちょっと段取りが悪いところがありましたが、ぼくらは笑顔で舞台やワークショップができました。そして、現地の皆さんやお手伝いしてくださった皆さんに喜んでいただけました。 終わりよければ、すべて良し! |
マウントアイザの公演は、いい舞台でした。終わってから、たくさんの方から「写真を一緒に撮って!」とせがまれました。 最後に大事な仕事。立つ鳥、後を濁さずです。 設営したテントや、使った道具を全員で片付けしました。搬入〜設営〜公演〜ワークショップ〜撤収〜搬出まで、すべて自分たちの手でやるのがWONDER BUSです。ほんと、旅芸人です。 会場はあっという間に、元の芝生の広場に戻りました。 「こんなに何にもない広場やったんや・・・」 何にもないところに、いろんなものが生まれたツアーでした。 |
ずっと一緒に旅してきたバスのボディに、WONDERBUSのロゴシールが張ってあります。磁石でくっつけていただけです。ここでバスとはお別れになるので、ロゴを外しました。下からBUDGETレンタカーの文字が出てきました。 これで、ワンバーバス2006の旅が終わりです。 片付けをしていく途中から、みんな口数が少なかくなってきました。なんて言えばいいか、気持ちの整理がつかなくなりました。 まだまだ旅を続けたく、終わりがあるようには思ってませんでした。でも、まもなく終わりです。 |
最後の夜の前に、最後の夕日。 また何人かが小山に登って、ずーっと夕日を見ていました。 飽くることなく、いつまでも見ていました。 「もうすぐ出発するよー!ご飯よー!」 「はーい」 案外あっさり山を降りました。 |
ツアー最終日を締めくくる夕食は、中華料理で大宴会です。 今日は、誕生日順に座ってみました。夏組みには、リエちゃん・ほそちぃ・ぼく・キースと並びました。 「かんぱーい!」 そこに、ちょっと遅れて、ノナカさん(忍者先生)が登場です。 「ノナカさん!誕生日はいつ?いつ?」 「え、私ですか?私は〜。ところで、私は、ここに来て8年になります。こんなに日本人の方とお会いするのは久しぶりです。日本語が話したくて来ました!」 |
「え〜!そうなんですか!今日は存分にしゃべってください。日本人だらけです!で、誕生日は?」 すると、偶然にもキース・パパとノームさんの間でした。うわはっはっはっ!ノナカさん、不運です。日本語を話したいのに、両サイドはオーストラリア人です。 「私、甲賀の忍者なんです」 「えー、本物ですか!どうやって学んだんですか?」 「師匠はニュージーランド人です」 ガクガクガク〜。なんで??? コケてるぼくらをよそに、リエちゃんが真面目に質問しました。 「忍者先生!忍者先生は学校の先生ですか?」 に、にんじゃ先生〜? リエちゃん、名前で呼びなさい!うわっはっはっ! |
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さ〜て今日のキョウヘイの夕食は・・・、見ると、キョウヘイ大満足の表情でした。 今日はコース料理ですからね! 選ばなくても、絶品の料理が次から次へと運ばれてきました。 |
キース・パパさんの本職はツアーガイドです。自宅には日本人のホームステイも迎えているそうです。旅の間、温かい眼差しで優しく話し掛けてくれ、本当にパパのようでした。心優しいジェントルマンとはパパさんのような方を指すんでしょう。 ビールを片手に、ベッドの上に何人かがくつろいで、椅子をあちこちから持ち寄って語り合いました。 ラスト・ナイトは、キース・パパさんの一言からはじまりました。 「この旅の、みんなそれぞれのハイライトは何かな?」 |
たくさんのことがあり、たくさんの思いがあり、感動があり、初めての体験ばかりで、何が何やらわからなくて、まだその真っ最中にいます。一つのことを振り返るだけでも、それにつながってたくさんの光景が浮かんできました。 そして一人一人、自分のなかのハイライトを話していきました。 ☆ ☆ ☆ 「チャターズタワー。ボランティアのおばあちゃんのホスピタリティ」 「モスマンとヒューエンデン。モスマンでは一人の子供のためにジャンプした。ヒューエンデンでは舞台にかぶりつきで集まってくる子供たちのためにジャンプ」 「合流したのはタウンズビルからで、すぐに馴染めるんだろうかと不安で・・・」 「すべてが良かった。すごいプレッシャーがあった。なんでうまく行かないんだろう?でもすべての自分を受け止めてくれる。みんな笑顔で、意見の違いがあったり、いっぱいしゃべったり、どれがハイライトって言えない。ミッションビーチのプールに飛び込んだ瞬間に、みんなと一つになった」 「ヒューエンデンの舞台」 「わたしは、今、この瞬間」 「ぼくは昨日、丘から見た夕日」 「ロデオマシーン。(・・・!しばし大反響)。ヒューエンデンでの誕生獅子。そしてソーラン節!」 「ヒューエンデンの誕生獅子かな。充実感を初めて感じた」 「ハイライトと言われてすぐに思い出せない。どれもが信じられないことばかり」 「私はみんなを面接のときから知ってる。・・・・(ぼくの記憶が飛んでます)・・・現地の人は日本語で「こんにちは」というのでさえ難しいのに・・・(また飛びました)・・・湖に行ったら、"わーWONDERBUSさん?CM観てるわよ。写真を一緒に撮っていい?"と話し掛けられて・・・(だいぶ酔ってます。酔ってるから忘れないようにメモってましたが、その文字が判読不能でした)・・・ I hope see you again」 「俺、今寝起きやねん。こういうのは苦手。ペントランドのサッカーかなぁ。あそこが一番良かった」 ☆ ☆ ☆ ちゃんと書けてない人、ごめんなさい!キース・パパとノームさんのも抜けちゃった。 ばらばらの個性が集まって、一つのことに向ってきました。この一人一人に、ぼくは感動していました。お互いを認め合うみんな。みんなと一緒にいるだけで楽しい。ずっとこのまま旅を続けたい。でもそれはできない。今日が最後。 なのに、またいつかどこかで会えるだろうと、感覚で感じました。 このあと、夜はカード手品でも盛り上がりました。キースが始めたあと、ぼくも披露しました。ぼくの手品はキョウヘイ、シンシンを惑わせることに成功し、二人はずっと悩んでました。 |
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